善悪を知る木の実「楽園からの追放」創世記三章

神は、罪を犯した二人を、長い間悲しそうに見つめた。が、やがて、「なぜ隠れていたのか」とおたずねになった。

「裸なので、お会いするのがいやでした」アダムは小さな声で答えた。

「誰がそんなことを教えたのか。あなたは、善悪を知る木の実を食べたのだね」

「私のせいではありません。エバが食べろと言ったのです」

「私のせいでもありません。へびが私をだまして食べさせたのです」

アダムとエバは、それぞれ自分は悪くないと答えた。神は、二人が神にそむいたために、これからは美しい世界もこわされて、草花の中にも雑草やいばらが育ち、二人はそこで苦しみ疲れながら働くことになると話された。そればかりでなく、自分たちがやりたいと思ったことを、神に相談もせずにしてしまったことは、神から離れていく道を選んだことと同じなのだ。それでアダムとエバは、エデンの薗から出ていくように命じられた。

「これからは、自分かちの好きなように生きなさい。年をとったら、あなたたちは死ぬのです」と神はおっしやった。アダムとエバは、重い心で美しいエデンの園を出ていった。天使たちは、園の門を炎の剣で守ることになった。エデンの園には、もう二度と人間が入れないように思われた。

— posted by 物部 at 12:58 am